第14回 「いいもの」をおいしく、安く。米沢牛と地酒、鮮魚の居酒屋


 

テンポス社員によるオーナーさんインタビュー第14回はテンポスバスターズ新宿店の秋本裕子特派員による『匠屋あいべ 中野坂上店』さんです。

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匠屋あいべ 中野坂上店のwebページ
http://takumiya-aibe.com/
匠屋あいべ 中野坂上店のお店情報
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東京メトロ丸の内線中野坂上駅から歩いてほんの20秒。
オフィスビルが並び、会社員や制服姿のOLが行き交うこの場所に、昨年夏にオープンした居酒屋「匠屋あいべ」がある。

セットバックした入り口に加えて、地下階店舗のため視認性は良くないが、この店でしか味わえない料理と酒を求めて客は足を運ぶ。

米沢牛と鮮魚を看板に、夜営業のみでスタートしたこの居酒屋の客単価は3,500円。
食材選びにこだわりをもつオーナーの齋藤さんの考えから、原価率は40%と少々高く設定されているが、現在の月間売上は450万円と、オープン当時に比べて170%の伸びをみせている。

人気の理由は、開店当時からブレないオーナーのコンセプトが、常連客の間にもしっかり定着していることだ。

オーナーと料理長の故郷である山形県の米沢牛と日本酒を看板メニューにし、産地直送の野菜や築地で獲れる新鮮な魚を提供するというのが、この店の変わらぬコンセプト。
食材へのこだわりとメニューの価格設定が、この店が繁盛する秘訣であると感じられる。

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「高くてもいいから、とにかくいいものを仕入れてこいと言われてます」と料理長は、庖丁を片手に胸を張ります。

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まわりを見渡すと、徒歩圏内にチェーン展開する居酒屋が数店舗あるが、そこで提供される“どこでも食べられる低価格メニュー”に満足しない客がいるのではないか。
そう考えた二人は、お金をかけてでも良い食材を調達し、他では味わえない料理で客を満足させる。
それが「匠屋あいべ」の営業戦略となり、客数、売上ともに数字を伸ばす結果となった。

「ちょっと高いのかな? と思わせて、実はそんなに高くない。そう思っていただけるように、メニュー構成を考えました」と語るオーナーの齋藤さん。
“無言の営業マン”とも言われる店頭看板で自然とターゲット層にアピールできるように、看板の色遣いにも高級感が漂う工夫を凝らした。
安さを求めて来店する若年層客を呼ぶチェーン店に比べ、“おいしい料理とお酒”を求めるどこか上品なカップルや夫婦が自然と常連客になる、そんな落ち着いた空間づくりも、この店の大きな魅力だ。

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■Interview
―― 飲食店経営に踏み込んだきっかけは何ですか?
齋藤 もともと飲食店経営に興味がありました。
自分の経営する整骨院を新たに出店するため見学に来たのが現在の建物の上階で、地下に居抜きで飲食店をやれる物件が空いていたこと、東京に出てきている地元の友達(料理長鈴木さん)が独立したいと言っていたことが重なって飲食店開業に踏み切りました。
「いつかやる」ではいつまで経ってもやれない。チャンスが来たので始めました。

――開業当初からコンセプトは固まっていたんですか?
齋藤 当初は20代後半から30代後半にターゲットを置こうと考えていました。
オフィスが多く人通りも申し分ないので場所は当たりだと思い、周辺の飲食店を調べたところ、チェーン展開する居酒屋は多いけど、個人店が少ないことに気付き、コンセプトが決まりました。
そのこともあってターゲットの幅は50代まで広げました。

――こだわった食材の仕入で困ったことはありますか?
齋藤 とにかく信頼を得ることから始まりました。
名刺を持って、使いたい米沢牛の大手企業に取引の依頼に行きましたが、そもそも採れる肉の量が限られていて、とても少ないため分けられないと言われました。

そこをなんとかという交渉が大変でした。
牛舎に連れて行かれましたよ。
そこでエサは何を食べさせているのか、飼育状況まで教え込まれました。それだけ希少価値の高い食材なんだと実感でき、勉強になりました。
売上も好調で信頼感を得て、今では当店が「欲しい」という分を、そのまま調達できています。

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まさし(料理長鈴木さん)と二人で築地に行って魚を選ぶとき、「どれがいい(新鮮)と思う」と言われました。
試されたんですね。
正直わかりませんでしたが、そのとき咄嗟に判断した答えがたまたま正解で、認めてもらえて今に至るので、本当に運がよかったと思っています(笑)。

―― リピーター獲得のために工夫していることは?
齋藤 グランドメニューのほかに、その日に獲れた新鮮な魚を使った旬のメニューを、毎日書き換えています。
先月から昼営業も始めましたが、会計時に「今日の帰りにお使い下さい」という5%クーポン券を渡しています。
期限はありません。また来てくださいという意味を込めての割引券です。

――今後の「匠屋あいべ」は?
齋藤 昼と夜の営業で客幅を広げたいと考えています。
ターゲットは変わりませんが、もっと多くのお客様に、この店を知ってもらえるように策を練っています。

なるべく早く2店舗目を出したいと思っていますが、まずは自分がいなくてもこの店がしっかり営業できるよう、地盤を固めないといけないですね。
それからオーナーとして次のステップへ進みたいと考えています。
次に出店するなら銀座、新橋。今と変わらず、価格を上げずに「おいしい料理と酒」が提供できる店をつくっていきます。

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匠屋あいべ中野坂上店
住所 東京都中野区本町2-49-13 板屋ビルB1F
電話 03-6300-7678
定休日 不定休
営業時間 16:00~翌1:00/月~金のみランチ11:30~14:00


規模 32坪 50席(カウンター席含む)
売上 450万円/月
営業利益 60万円/月
FLコスト 70%